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【製品概要】
人気のCrystalシリーズに、サージアブソーバ(雷対策)およびノイズフィルタを搭載した電源タップが追加です。
Force barS1Pの後継機種として、ノイズフィルタの回路構成ならびに部品選定、定数、パターンレイアウトの再構築を行い、更なる音質向上を図りました。
【製品特徴】
サージアブソーバ+ノイズフィルタ
Crystal C1Pには雷対策として信頼性高いPanasonic製サージアブソーバ※1を採用。
サージ耐量:7KVを満たすパーツを選定しております。
また、ノイズフィルタ部はForce barS1P搭載のものから一新させ、フィルタ回路構成、部品定数、パターンアートワークを一から再設計しました。今回のCrystal C1Pでは、Force barS1Pで採用していたコモンモードチョークコイルを廃止し、一転ノーマルモードノイズ対応のチョークコイルに変更。コンデンサとの併用でπ型フィルタを構成しています。
なかでもノーマルモードチョークコイルはKOJO TECHNOLOGY社にてオリジナル設計されており、耐電力が大きく不飽和特性を持つ空芯コイル※2を採用しております。
空芯コイルに使用する巻線材の素材にも拘り、数種類の巻線材候補から安全面、音質面共に良好な素材を選定し製作を行っています。
またπ型フィルタを構成するコンデンサには、KOJO TECHNOLOGY社製品で実績高い岡谷電機製ノイズサプレッションキャパシタを採用。チョークコイルのインダクタンス値含め、定数設定は聴感上ならびにフィルタ特性の両面から実施しています。
※1 サージアブソーバ
主原料の酸化亜鉛に数種類の添加物を加え、窯業的手法によって焼結されたセラミック素子で、ツェナーダイオード に匹敵する優れた電圧非直線特性と他に類を見ない大きな耐電流特性をあわせ持ち、電圧安定、パルス電圧の抑制、サージ 電圧の吸収及び避雷用デバイスです。
雷被害の対策を充分行っていたとしても、絶対に被害を防げるというわけではありません。
※2 空芯コイルコア(フェライト/アモルファス/etc.)材を使用しないことから、コアコイルに見られる高周波でのコア損失がなく不飽和。インダクタンス値も電流による変化がないため安定しています。
M.I.S. Mechanical isolation system メカニカル・アイソレーション・システム
Crystal C1Pを構成するボディは、TOPカバー/BOTTOMシャーシ/サブシャーシの3パーツで構成。
インレット、コンセント、基板に至る全てのパーツをサブシャーシに搭載し、外装ケース(TOPカバー、BOTTOMシャーシ)から独立(宙吊り)させることで、電源タップに影響をおよぼす外部からの不要振動を減衰します。
TOPカバーとサブシャーシの結合部には、従来チタン製スペーサを採用していましたが、Crystal C1Pには超低周波から超音波領域まで減衰可能な制振合金:M2052※3スペーサ(非磁性体)を採用し、不要振動の減衰をより高次元なものにしています。
※3 制振合金:M2052
国立研究開発法人物質・材料研究機構[NIMS](旧:科学技術省材料研究所)が1995年に特許(特許番号:第2849698号)を出願した合金。 Mn(マンガン)73% +Cu(銅)20%+Ni(ニッケル)5%+Fe(鉄)2 % からなるMnベースの合金で、振動負荷を受けた際、合金内に双晶活動(発生・消失・移動)が起こり、今までの合金にはみられなかった高い制振性を生むとされています。
更にM.I.S.をより効果的なものにするため、大型のコンセントプラグやインレットプラグが挿入された場合でも、外装ケースにプラグが触れないよう適切な距離感を保って各パーツがマウントされています。
剛性、堅牢性を高めた ボディ素材
3つのパーツから構成されるボディは、Force barシリーズに対し、TOPカバーをスチールからアルミへ、BOTTOMシャーシ、サブシャーシはアルミからスチールに変更され、約10%の重量アップが図られています。
加えて床(設置面)からの振動の影響を直接受けるBOTTOMシャーシは、前述の素材変更のみならず、厚さが1.6mmから2.0mmに強化されている他、振動吸収シートを内外ゴム製ハネナイトからTAOC製振動吸収シートに変更しています。
これらはM.I.S.による振動抑制効果を更に向上させると共に、ボディ全体の剛性を高め、セッティング時の安定感と高音質化に大きく貢献しています。
内部配線材
電源ラインの配線素材は、表皮効果を積極的に活用した単線素材を継承しつつ、4N無酸素銅から錫メッキ1.6mmに変更。入力から出力までロスなく伝達できるようストレート配線されています。
サージアブソーバ+ノイズフィルタで構成された基板のパターンアートワークも、ストレート配線を強く意識したレイアウトとなっており、入出力間のフィルタ部品配置として理想的なものになっています。
また、ノイズリダクション効果とパターンインピーダンスの低減を同時に行うため、両面パターンとし、ビアホールの多用で許容電流アップに努めています。
各パーツのハンダ付けにおいても特殊成分配合されたものを吟味、選別して使用しており、自社特選マイスターが熟練した技術で作業にあたっています。
ユニークな連結機能と 高い ユーザビリティ
Crystal C1Pには実にユニークな電源タップ同士の連結機能が搭載されています。Crystalシリーズに採用されているインレットならびに連結コンセントは、その形状が国際規格:IEC60320に統一されており、連結による機能拡張が可能になっています。
既に発売されているCrystal 3.1や6.1との連結で、コンセント数の増加が可能になる他、今後発売が予定されるバラエティに富んだ機能別電源タップと連結すれば、個々のオーディオシステムにマッチした、拡張性豊かな電源タップシステムの構築が可能になり、音質的、デザイン的にも統一された電源タップのシステム化に貢献します。
Crystalシリーズのノイズフィルタ化
例えば、Crystal C1P+Crystal 3.1の連結とすることで、Crystal 3.1を含め全てノイズフィルタ入りの電源タップとすることが可能になります。これは電源ラインから侵入するノイズや、電源ラインに回帰するノイズを抑制します。
Crystal 3Pを利用したデジ/アナ分離
あるいは、Crystal 3P+Crystal C1Pの組み合わせでは、Crystal 3Pがフィルタレス、Crystal C1P以降がフィルタ入りとなり、Crystal 3Pにアナログ機材、C1Pにデジタル機材を接続することで、簡易的なデジ/アナの分離が可能になります。このようにCrystal同士の連結は、オーディオシステムのシチュエーションに合わせ、拡張することができ、電源タップのシステム構築が可能になります。
更に、Crystal C1Pにはシリーズ同士の連結勘合性を高めるため、連結プレートが付属されています。他のCrystalシリーズとの連結の際、互いのBOTTOMシャーシをネジ止めにて固定することで連結強化されます。(Force barシリーズとの連結も可能ですが、連結プレートによる固定はできません)
またユーザニーズに応えたコンパクトでスリムなボディは、狭いオーディオシステムの背面に設置されるアクセサリ群にとって非常に有益なものとなり、電源周りの配線をすっきりさせることが可能です。
他メーカの電源タップでは見慣れないアース端子は、内部配線のアースラインおよび外装ケースに接続されており、アナログプレーヤなどの電源ケーブルにみられる、アース線付コンセントプラグの接続先として有効に機能します。
デザイン
Crystal C1P(Crystalシリーズ)は、そのネーミングからイメージされるように、クリアさ、繊細さをコンセプトにデザインされました。
Force barシリーズの武骨で堅牢なイメージだったブラック基調からシルバー基調に変更され、TOPカバーを白色アルマイトfinishにすることで上質な質感へと一新しました。
BOTTOMシャーシ、サブシャーシもまたシルバー色で統一。特にBOTTOMシャーシはForce barシリーズから折り曲手法も変更されており、TOPカバーとの一体感を生み出しています。TOPカバーに配置される製品型名も、繊細さや正確性を醸し出すため細線化を行い、モダンかつスタイリッシュなものとしました。
また機能アイコンも配置されるようになりました。シンプルモダンを崩すことなく、製品が持つ電気的機能をわかりやすくアイコン化。本モデルにはサージアブソーバとローパスフィルタを表現したアイコンが追加されています。
コンセントやインレットが覗く窓枠は、シャーシ加工過程において使用する専用抜型をオリジナルで設計・製作。従来の角窓からワンサイズアップした丸角窓に変更したことで、M.I.S.の仕組みが垣間見えるチラリズム性も同居させています。
シンプルデザインのCrystal C1Pは、KOJO TECHNOLOGYらしいクリエイティブな電源アクセサリとして、「CREATIVE POWER ACCESSORIE」の称号を得ています。
音質傾向
「透明感×躍動感」
フィルタを搭載した電源タップは「きれいにはなるが何か物足りない」、「音楽が寂しくなる」、「力感がない」など、S/Nは増すものの音楽性に乏しいといった現象が感じられるというお話をよく耳にします。
旧モデルのForce barS1Pは、そういった物足りなさを感じないようフィルタ特性と聴感上の両面から作り上げた製品でした。まさにその狙いは功を奏し、誰もが「力強ささえ感じる」と言ったレビューを頂きました。
今回のCrystal C1Pもまた同様の音質体現を目指すと共に、更に透明感や艶感、中域・中低域のハリ感や力感をブラッシュアップさせ、帯域バランス、広帯域化が行われたモデルです。
新設計のフィルタによる聴感上のS/N向上に加え、音楽を聴く喜びを忘れさせることなく、心身に染み渡る音楽のシャワーを体感いただけます。
【Crystal C1Pの仕様】
■インレット:3Pインレット(IEC60320 C14)×1口
■コンセント:3Pコンセント(NEMA5-15R)×1口 、3P連結コンセント(IEC60320 C13)×1口
■相数:単相2線アース付き
■電圧:AC100V(定格AC125V)
■容量:1,500VA
■周波数:50/60Hz
■外形:W59×H37×D233 [mm] アース端子やフットの突起物含まず
■重量:約720g
■使用温度:0~40℃
■付属品:保証書
※入力電源ケーブルは付属されておりません。