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概要
コンパクトなサイズでも、迫力のあるサウンドが欲しい。そんな要望に応えるのが、相反する要素、コンパクトさとパワーの両方を最新技術で実現したこのSC203です。
これほど小さな筐体に高品質なコンポーネントを収め、ベストなパフォーマンスと高解像度を実現することは、EVE Audioのエンジニアにとっても大きなチャレンジでした。
SC203は、そのコンパクトなサイズゆえ、設置場所が限られているクリエイターのデスクトップ・モニターとしても、音質にこだわるホーム/ゲームユーザーにも最適なモデルです。
このスピーカーにはFlexiPadというくさび型のオレンジ色のラバーパットが付属しており、0°、7,5°、15°で正確に角度を付けて、場所に応じて最適な角度で設置することができます。
オプションのアクセサリーとして、SC203専用のマウント・アダプターが用意されているので、3/8インチ径のマイクスタンドとスピーカースタンドに簡単に取り付けて設置することができます。また、壁面取り付け用のウォール・マウント・アダプターを使用すれば、さらにスペースを節約することができます。
・3インチ・ウーファー
この小型のデスクトップ・スピーカーのウーファーは、低域を正確に再生するため、駆動範囲の大きい1インチのボイスコイルを装備した3インチ径のものが採用されています。この16mm長のボイスコイルが前後に駆動し、この小さなウーファー径でも±5mmという大きな可動域を実現していますが、この大きな駆動に耐えうる最適な複層構造の皮膜素材が必要でした。テストを重ねた結果、低いレゾナンス、安定性、リニアな振動の伝達を実現するため、コート加工された紙の素材を採用しています。
ディストーションを最小に抑えるため、シャーシのバスケットに空気の透過性の高い素材を採用するなど、ウーファー全体の構造設計が、この種の小型ウーファーに要求される、すべての必須項目を実現しています。大型のドライバー・マグネットは、パワフルなエンジンとして働き、ウーファーの限界点の近いところでも安定して駆動します。
・マスター・スレーブシステム
SC203のセットアップは2-wayのマスターとスレーブのシステムで構成され、各チャンネルのウーファーとツィーターはそれぞれ専用の30W PWMアンプによって駆動され、正確にドライブするよう個々にフィルターを持っています。
SC203にはアナログRCA、光デジタルとUSBの3種類の入力端子が装備されており、様々なソースの信号を入力することができます。マスター・スピーカーのサブーウーファー出力に、TS107やTS108のようなサブウーファーを追加して、パワフルな2.1システムを簡単に組むことも可能です。背面のディップ・スイッチで2.1chの「サテライト」スピーカーとして80Hz以上を再生するのか、フルレンジとしてならすのかを設定します。
・A.M.T.ツイーター
私たちがすべてのモデルで採用しているA.M.T.ツイーターのディストーションが低く解像度が高いという特徴を、SC203のような小型のスピーカーに搭載するためには、長期間の研究期間が必要でした。その結果、A.M.T.という新しい専用のツイーターを開発するに至りました。この新しいA.M.T.は類い希な正確さと明瞭度で驚くべき高域の再生を実現しています。A.M.T.はSC204などに採用されているRS1ツイーターの半分以下の面積、400mmしかありません。ウェーブガイドを新たに組み合わせたことで、より幅広い帯域で理想的な放射パターンを実現しました。もうツイーターのスイート・スポットの狭さに悩まされることはありません。
このシステムを完結させるのが、強力なネオジム磁石です。磁力のあるフォルダーと薄型のフォルダーを組み合わせ、規定されたSPLの範囲内で非常に低いディストーション値を実現しています。EVE Audioの他の製品と同じように、コストダウンの妥協は一切ありません。ウーファーとA.M.T.ツイーターの両方に固定のスピーカー保護グリルを装備、不意の破損を防ぎます。
・DSP
SC203は、他のEVE Audioのスピーカーと同様に、高解像度DSP回路を内蔵しています。ノブを兼ねたボタンを一押しするだけで、ユーザーの作業環境に合わせて、正確なボリュームの調整、バランス、ハイシェルフ、ローシェルフ、LEDの明るさ、入力の選択、スピーカーの設置場所にあわせたEQ設定(フラット、デスク、コンソール)が可能です。
デジタルのプロセシングを繰り返したくないと思うかもしれませんが、この点ではEVEのスピーカーは実に合理的です。Cirrus Logic製の192kHz/24bit A/Dコンバーターが、デジタル信号をDSPセクションに供給します。そしてDSPから直接デジタル信号がPWM方式のアンプに送られ、再びデジタル-アナログの変換をすることなく、入力音に忠実な再生を行います。
・パッシブ・ラジエーター
パッシブ・ラジエターの技術は、パッシブのウーファー・ユニットを、メインの駆動するドライバーとは別に追加したものです。駆動するフロント面のドライバーが発生する内部の空気圧がパッシブ・ラジエターを動かし、普通の小型のスピーカーよりも低い帯域の再生が可能になります。いわゆるプロオーディオの小型のシステムでは、コストの問題と開発の難しさから、この方式のスピーカーはほとんど見かけません。パッシブ・ラジエターの採用は他の方式よりコストが高く、正確にチューニングすることも難しいのです。
パッシブ・ラジエターのもう一つのアドバンテージは、物理的なチューブ構造の穴が無いため、バスレフ・ポートが発生する風切り音が全くしないことです。2面にパイプの開口部があるスピーカーでは避けられない、不要なパイプのレゾナンス(基音の波長の半分の倍数)が発生することもありません。
このパッシブ・ラジエターのサスペンションも私たちが独自に開発したものです。可聴範囲外の超低域でのスピーカーの逸脱を防ぎ、チューニングされた周波数の範囲に影響する動きをコントロールする役割を果たします。その結果、可聴域におけるインター・モジュレーションに起因するディストーションが減少しました。つまりこのパッシブ・ラジエターの技術のおかげで(ほかにも幾つかエンジニアリング上の秘密はありますが)SC203は自信を持って「フルレンジ」といえるスピーカーとして機能し、非常に小型ながら正確な低音の再生を実現しているのです。
特徴
・ダイレクトで美しい、3D空間イメージを再生する、多機能なマスター/スレーブ、ステレオ・スピーカー
・サブウーファーを加えて2.1chシステムにも拡張可能
・専用設計のμA.M.T.リボン・ツイーターと3インチ・ウーファー
・背面にパッシブ・ラジエターを装備。サイズを超えた低域を62Hzまで再生
・専用設計のPWMアンプを4つのユニット毎に装備
・24bit/192kHz ADコンバーターとDSPコントロール機能
・ハイ/ロー・シェルフ・フィルターとポジション設定
・サブウーファー接続時のサテライト・フィルター
・ステレオRCAアナログ入力、光TOSLinkデジタル入力、RCAサブウーファー出力
・Mac/PCに接続して96kHzまでのデジタル信号をダイレクトに再生
・0°、7.5°、15° で設置確度を調整可能なFlexiPadsを同梱
・オプションのマイクスタンド・マウント・アダプター