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Imitor VersioはVerisioファミリーに新たに追加されたマルチタップディレイモジュールです。
【マルチタップディレイ? 】
あなたがディレイオタクでないのならマルチタップディレイが何であるか正確にわからないかもしれません。
一般的なディレイを思い描くときそれはシングルタップのディレイについて考えているでしょう。
シングルタップのディレイは、フィードバックの最低リピート回数は1回でフィードバックを上げるとリピート数が増えます。
マルチタップディレイはフィードバックを追加する前で複数回のリピートが可能になります。
マルチタップディレイにはディレイ音を出力する場所(タップ)がたくさんあります。
一般的なマルチタップディレイは4または8のタップがあります。
Noise Engineeringは16タップへ挑戦する大きな野心を持っていましたが、テストを繰り返した結果ハードウェア的にも私たちの耳に聞こえる音でも最もよい結果となった12タップに落ち着しました。
Imitor Versioは12回タップします。つまり、フィードバックを絞りきった状態でもディレイ音を12回繰り返します。
Imitor Versioは従来のディレイから得られるものとは大きく異なるサウンドと雰囲気を生みます。
【Interface】
■Blend ツマミ
Blendパラメーターは単純ですが重要です。これはドライ/ウェットコントロールです。
完全に左に回し切ると、入力したままの音しかでず、右に回しきるとディレイ音のみが出力されます。
■Regen ツマミ
Regenはフィードバックコントロールです。これは間違いなくImitor Versioで最も重要なパラメーターです。
ディレイテールの長さを制御しツマミ位置が3時を超えると、入力された音の音量でディレイ音をダッキングしエフェクト音にサイドチェーン効果が掛かります。またディレイテールが永遠に続く無限のフィードバックを作成することも可能です。
■Time & Spread ツマミ
TimeとSpreadはImitor Versioの主要なディレイタイム制御パラメーターでありこの2つは相互に大きく依存しています。Spreadはサウンドが入力されてから最後のタップが再生されるまでの時間を設定します。
Timeはプリディレイに似ており、サウンドが入力されてから最初のディレイタップが再生されるまでの時間を設定します。
最初と最後の間にある10個のディレイタップは2つのパラメーターで設定された時間に押し込まれます。
これらのコントロールはクロック(タップテンポ)に同期し、タップボタンを押したテンポまたは入力されたクロックを処理するときにクロック分周器/乗算器として機能します。
■Skew
Skewは楽しいコントロールです。ディレイタップ間の加速または減速の量を設定します。
このツマミはバイポーラであり「オフ」が中央にあることを意味します。
ツマミ位置が中央時は各ディレイタップのタイミングは同じです。
左側に回すとタップの感覚が速い状態から始まり、段々遅くなります。
右側に回すとタップの感覚が遅い状態から始まり、段々速くなります。
これはバウンシングボールエフェクトを作成したり、ディレイタイミングにバリエーションを追加したりするための優れたコントロールです。
■>=< スイッチ
Imitor Versioの2つあるトグルスイッチの下は、12タップの音量変化を設定します。
中央では全てのディレイタップの音量は等しく、左ではデクレッシェンド、右がクレッシェンドとなります。
クレッシェンド設定を使用すれば一般的なディレイとは逆のダイナミクスでリバースディレイのようなエフェクトを作成できます。
デクレッシェンドとSkewを組み合わせてバウンドシングボール効果のようなものを作成することもできます。
■LIM DST SHM スイッチ
2つあるスイッチの上はDesmodusファンにはおなじみです。
これはDesmodus Versioに搭載されているものと同じスイッチです。
このスイッチはImitor Versioのフィードバックループの処理方法を変更します。
LIMモードではクリーンリミッターが適用されディレイのトーンにあまり変化を加えずキレイなディレイサウンドとなります。
DSTモードではフィードバックループに歪みが追加されます。
SHMはフィードバックループに+1オクターブのピッチシフトを追加するので、ピッチシフトされた幻想的なディレイを得ることができます。
■Angle ツマミ
Angleはステレオフィールドにディレイタップを配置します。
このツマミもバイポーラコントロールです。中央ではすべてのタップが同じステレオ位置に留まり左右から等しい音量となります。
左にツマミを回すと各ディレイタップがバウンスされてピンポンディレイとなります。
右に回すと各ディレイタップが前のタップより段々右の定位に配置されます。完全に回しきった場合全てのディレイタップは円周上に配置されます。
■LFO ツマミ
これはImitor Versioの主要なトーンシェーピングパラメーターです。
ディレイラインにフィルタリングとモジュレーションを追加し音のフレーバーを大幅に変更します。
このフィルターはわずかに共振する非常に広いバンドパスフィルターです。
テープやBBDを使用したディレイは入力された信号をそのまま繰り返すわけではありません。
繰り返す前にサウンドをフィルタリングして整形する傾向があり、このLFOコントロールを使用すると完璧ではないディレイの繰り返し音を完全に追加できます。
LFOツマミはバイポーラであるためツマミを中心にした場合は非常にクリーンなディレイラインが得られます。
左側ではマイルドでランダムなモジュレーションがディレイラインに追加され、右側のモジュレーションはトライアングルLFOです。
LFOでのモジュレーションと同時に共鳴するフィルターをコントロールするのでどちらかにツマミを回しきった極端な設定の場合エフェクト音だけが少しだけ振動し興味深い効果を生み出すことができます。
(Noise Engineeringでは愛情を込めてこの音を蜂やクジラと呼んでいます。私たちは動物が好きです。)
■Tap ボタン/ジャック
Imitor VersioのTapボタンを押してディレイのテンポをタップで設定するか、Tapジャックにクロックを入力してディレイを外部クロックソースに同期させることができます。
内蔵のクロックに戻りたい場合はTapジャックからクロックのパッチを抜き(使用している場合)、LEDがオレンジ色に点滅するまでタップボタンを押し続けます。そうするとSpreadとTimeによって完全に制御されるディレイタイムに戻ります。
またTapボタンをさらに長く押し続けると、LEDが白く点滅しフィードバックループ内の音が完全にクリアされます。
これはImitor Versioがどのように機能するかを学習しているときに特に役立ちます。
※丁重な動作チェック/検品を行っていますが、パネルの角や縁の黒い塗装がメーカー出荷時より剥げ、LEDの光を拡散するライトパイプの縁のが白化している場合がございます。海外メーカーの大量生産品のためご容赦ください。
※パネルが塗装仕上げとなっており、裏面の平面を出すために裏面の塗装が一部削られて剥がれている場合がありますが工場出荷時からの仕様です。
※背面のDaisy(SEED)基板のmini jtag 10ピンコネクターには端子保護用のラバーが付いている場合があります。配送時の端子保護以外の意味はありませんのでご使用時は外してご利用ください。
【Spec】
■サイズ:10HP
■Max Depth:38mm
■消費電流 +12V:70mA/-12V:70mA
※この商品はモジュール型シンセサイザー(ユーロラック・モジュラーシンセ規格)です。単品での使用はできません。
いくつかのモジュールを組み合わせての使用となります。電源供給ユニット、マウントケースが別途必要です。