UNVEIL - アンヴェイル
残響成分の増減調整 & 音声フォーカス
UNVEILはリアルタイムで “de-mix” 処理を行ないます。すなわち音声信号から、特定の要素の分離を行うプラグイン・ソフトウェアなのです。例えばミックス済みの音楽ファイルに内在する、残響成分を弱めたり強めたりすることが可能です。モノラルからサラウンドまで、入力音源のチャンネル数を問いません。
さらには録音素材において特徴となる部分を、聴覚上でより際立たせます。あるいは逆に“バックグラウンド”、つまり目立たない存在へと変えることも可能です。知覚的には重要でない音声内の要素を、弱めたり強めたりすることによって得られる効果です。
MAP(Mixed-Signal Audio Processing)テクノロジーに基づく独自の人口知能技術によって、使い物にならなかった収録現場での音声やダイアログを修正したり、録音されたライブ演奏の内容を引き締まったものにします。クリエイティブなサウンド・デザインが行なわれたかのように、不要な残響やモヤモヤした成分を音声信号から取り除きます。
【ZYNAPTIQ UNVEILの主な用途】
・ボーカル、生楽器の演奏、台詞、効果音などの音声素材に含まれる、収録現場の残響成分を増減します。
・複数の場で録音された、別々の音声の残響量を調整して、聴覚上の距離感を均等に整えます。
・最善でないマイク位置や、音響的に理想でない場所での録音から周囲の音を減らし、聴き易いよう改善します。
・ミックス済みの音楽ファイルに存在する、もやもやした成分を減少させることで、サウンドの細部を明らかにします。
・アンビエント成分を最小←→最大へ徐々に移行させて、例えば映像コンテンツにおける「寄り」←→「引き」画面の移り変わりに合わせた音声の演出を行ないます。
・残響が豊かな’50~’60年代のドラムループを、ドライな素材として扱えるようにします。
・クリエイティブなサウンド・デザイン用途に。
グッバイ、リバーブ。
録音素材からリバーブ(残響)成分を取り除くことは、これまで不可能といえるほど難しいことでした。従来のリバーブ除去方法とは、音声信号のダイナミクスを処理したり、決まったチャンネル数であったり、特定のタイプの信号に限られていました。UNVEILは、エキスパンダーやエンベロープ・シェイパー、あるいはスレッショルディング方式のスペクトラム・プロセッサではありません。位相キャンセルや、チャンネル間相関分析の技術も利用していないので、モノラル、そしてDAWが対応するサラウンド・フォーマットであれば、何チャンネルであっても処理が可能です。さらに、入力される音声のダイナミクスに変化を与えることもありません。音声信号のどの部分が残響であるかを識別するよう、人間の聴覚組織をモデリングする技術を利用して、この驚くべき機能を実現しています。正にヒトが行なうように、UNVEILは信号を「聴いている」のです。識別された残響は、独自のMAPテクノロジーによって、元の信号から切り離されます。実際に音声素材のリバーブ量を減らす操作はとても簡単で、トラック・ボール型のフェーダーを調整するだけです。
ハロー、リバーブ。
反対に、録音素材に含まれているリバーブの量を増やすことも可能です。近接したマイクで録音されたドラム・セットを巨大ホールの怪物のように仕立て上げたり、元の音源をステージの奥の方へ収めることも出来ます。あるいは異なる場所で収録された、音素材の残響量を個別に調整して、それぞれを適合させることも可能です。さらに幾つかのパラメータによって、リバーブの特性をも操作することが出来ます。ミックス済みの楽曲に含まれる残響をリアルタイムで、しかもモノラルの音源であっても調整可能です。これはマジックではありません。最新の技術による、驚きの効果なのです。
サウンドの細部をあらわに。
そのアルゴリズムは、リバーブ処理だけに使用を限られません。人間の聴覚組織にとって、重要でないと判断される要素に対しても効果を施します。それは海外のサウンド・エンジニアが「mud」すなわち「泥」と称する、モヤモヤした成分をも含みます。その結果、音声を曇らせたり、ディテールを覆ってしまうような成分を減少させることになります。音声の特徴部分を際立たせ、備わっていた細部を明らかにします。あるいはリバーブの調整同様、その反対の効果を利用して、オーディオを目立たせないようにすることも出来ます。
シンプルな操作と最高のクオリティ。
画面には映ることのない演算処理を除いて、全てはシンプルで操作も簡単です。わずか数ステップの調整によって、結果が得られるでしょう。にも関わらず、UNVEIL はとても広い範囲にわたって効果を適用します。使い方にイージー・モードはありませんが、素晴らしく合理的で、無駄の無いインターフェイスです。そして何よりも、音源のキャラクターを可能な限りキープする、そのサウンドは驚きのクオリティです。
【推奨動作環境】
UNVEIL は、比較的多くのCPUパワーを必要とします。Zynaptiq社のウェブサイトからトライアル版をダウンロードのうえ、お使いのホスト・アプリケーション上で UNVEILが問題無く動作するか、予め確かめられることをお勧め致します。
・2.4GHz 以上のデュアルプロセッサ(業務ではクアッドコア以上を推奨)
・1GB 以上のメモリ
・60MB以上のハードディスク空き容量
・アクティベーション(オーサライズ)には、インターネット接続環境が必要です。
・【Mac】Intel 社製プロセッサ / OS10.5.8以降 / Audio Units、VST2.4、RTAS、AAXプラグイン・フォーマット対応のホストアプリケーション
・【Windows】Microsoft Windows XP SP3、VISTA、Windows 7/ VST2.4、RTAS、AAXプラグイン・フォーマット対応のホストアプリケーション